抄録
H-030
二次元姿勢推定ツールを用いたモデルベース歩容認証法の提案
井元大輔・黒沢健至・土屋兼一・黒木健郎・平林学人・秋葉教充・角田英俊(科学警察研)
歩容認証法は映像中の人物の歩き方や容姿などから同一人か否かを識別する技術であり、科学捜査の現場で実用されている。歩容認証法の中でもモデルベース手法は関節の動き方を用いる方法であるが、熟練者が手動で関節座標を抽出する必要があり分析の簡便性の向上が課題である。本研究では、二次元姿勢推定の公開ツール(caffe_rtpose)により自動処理で得られる関節座標を用いた方法を提案する。九州大学のデータベース(KY 4D Gait Database A)を用いて精度評価を行ったところ、身体部位の隠蔽が少ない正面方向で精度の高い識別ができることが分かった。さらにGEIを用いた手法、特徴点を用いた手法と比較した結果、これらと異なる個人識別の特性を持つことが分かった。