抄録
F-027
協調移動フレーム手法による逆強化学習を用いた移動体の行動予測の実現
梁 宇昕・間瀬正啓(日立)
船舶等の自律運転では,安全を確保するために,周囲で運転している移動体の行動を予測する技術が求められている。似た状況における多数の行動データがあれば、逆強化学習により人間の行動を統計的に分析できる事が知られている。しかし、現実には周辺の状況は変化するため、似た状況は滅多に発生せずデータ量が不足する。そこで、行動データから運転者が注目する部分を切り出すことでデータ量を増やす協調移動フレーム手法を提案し、逆強化学習を適用可能にする。東京湾のAIS航跡データを用いて船舶の転針方向を予測する評価を行った結果、精度が81.2%の精度で対象船舶の行動を予測できた。これにより, 船舶の自律運転の要素技術を実現する見込みを得た。