抄録
F-019
ラフ集合のルール抽出結果に基づく属性間因果関係の推定
宮崎光二(福山大)
近年、様々な分野でビッグデータが取り扱われるようになり、そこから有益な情報を取り出すデータマイニングが注目されている。ラフ集合論は与えられたデータベースからカテゴライズに必要な情報を保ちつつデータ表現の次元数を縮小し、データセットを簡潔なルール群で表現することにより、ビッグデータから有益な情報を抽出する手法としての可能性を秘めている。本稿ではラフ集合論のif-then形式で得られるルール情報を利用し、条件属性間の因果関係を推定する方法を提案し、データセットの性質や特徴を明らかにすることを試みる。属性間の因果関係がわかることにより、ベイジアンネットワークの構造推定の一助となることが期待できる。