抄録
E-018
発言間の首尾一貫性を利用した会話文完成問題解法
高瀬 惇・堂坂浩二(秋田県大)
本研究では,英語の会話文完成問題を解くプログラムの性能を向上させるために,従来法で利用していた隣接発話らしさと感情極性の流れの自然さに加えて,発言間の首尾一貫性を利用した解法を提案する.発言間の首尾一貫性では空所を含む発言と話題が似ている発言を選択し,選択した発言と空所を含む発言との間で首尾一貫性を計算してスコアを付ける.提案法を評価した結果,発言間の首尾一貫性のスコアのみでの評価結果は0.30と低い正解率となった.しかし,隣接発話らしさと感情極性の流れの自然さに加えて発言間の首尾一貫性の重み付き和のスコアを用いた提案法の正解率は0.44となり,従来法の正解率である0.40と比べて正解率の向上が見られた.