抄録
E-003
非言語音響情報を利用した話題誘導を行う情報収集対話システム
栂井良太・阿部元樹・綱川隆司・西田昌史・西村雅史(静岡大)
高齢化社会に伴って高齢者と雑談をし高齢者に生きがいを与える雑談対話システムが注目を集めている。
その中でも我々は体調や認知症レベルなど高齢者の潜在的な情報を雑談対話の中で効率的に取得する対話システムを研究している。
しかし闇雲に雑談するだけではシステム側がほしい情報を効率的に収集することができないため対話の話題をコントロールする話題誘導をする必要がある。
また、我々は話題誘導を行うタイミングと非言語音響情報には関係性があると考えており、先の研究でその関係性を示している。
本研究ではあらかじめ設計した4つのドメイン間をユーザーの発話情報から取得できる非言語音響情報を利用して遷移するシステムを作成し、
比較対象としてなるべく現在のドメインから離れずに対話を行うシステムとドメインを自由に遷移し、なるべく多くの質問を行うシステムの2つを作成、比較実験を行った。
結果、非言語音響情報を利用した提案システムは対話満足度と質問回数の両軸において高い評価値を示した。