抄録
E-002
個人差と対話行為を考慮した対話破綻検出に関する検討
阿部元樹・栂井良太・綱川隆司・西田昌史・西村雅史(静岡大)
雑談対話システムにおいて,システムが対話制御に失敗すると不適切な応答をユーザに返す「対話破綻」という現象が発生することがある.対話破綻が発生するとユーザとの自然な対話の実現の阻害要因となり,速やかな破綻検出とそのリカバリが必要である.音響的素性を用いた対話破綻検出において先行研究では全ての対話破綻パターンを対象に全被験者混合での識別モデルを構築しているが,対話破綻時に起きる音響的変化は個人差や対話破綻のパターンによって異なる可能性がある.本研究では被験者間,対話破綻パターン間での対話破綻時の音響的変化の差異を分析し,その結果を踏まえて対話破綻検出器を構築して性能評価を行った.