抄録
CO-012
オープンデータを活用した周産期医療向け地理統計データ閲覧アプリケーションの開発
○三好邦彦・皆月昭則(釧路公大)
近年,政府・地方自治体においてオープンデータの整備が進む中で,それらを地域課題の分析・解決に活用することが重要視されている.本研究では,オープンデータを活用・再編成することによって北海道の周産期医療の提供状況を閲覧可能なアプリケーションを実装した上で,医療従事者や産婦人科にかかる患者にとって効果的であるか否かを検証する.具体的には,北海道庁の病院名簿,国勢調査及び北海道保健統計年報の人口動態,オープンストリートマップの道路データベース等の統計情報をもとに,北海道全域の産婦人科病院への時間距離と人口カバー率を約500mメッシュ単位で求めた.さらに,時間距離に応じて着色したヒートマップの表示と,マウス操作に反応する市町村単位の統計情報閲覧機能を有する閲覧アプリケーションを実装した.これにより,広大な面積に対して人口が少なく分布する北海道の周産期医療の課題を,定量的かつ直感的に把握できるようにした.