抄録
CH-003
移動量微小仮定に基づく対応点探索の効率化によるPoint Cloudベース3次元トラッキングの高速化
田畑智志・渡辺義浩・石川正俊(東大)
本稿ではPoint Cloudベースの高速な剛体3次元トラッキング手法を提案する。従来の手法では、フレーム間で対応する点の探索処理の計算コストが高く、ロボティクスなどで高速性が要求される場合に適用できない問題があった。そこで、本稿ではPoint Cloudを取得する3次元計測のフレームレートが高い場合、フレーム間の移動量が小さいことに着目する。このとき、連続するフレームにおいてカメラ射影面上の同一点で計測される点は物体表面の同一平面上にあると仮定する。これによって、探索せずに対応点を求め、解析的に剛性変換を得ることができる。シミュレーションと実際の計測データに対して提案手法を適用し、1ms 以下でトラッキング可能であることを確認した。