FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
イベント企画
パターン認識・メディア理解の技術が教育・学習支援にどのように活かせるか
9月7日(水) 13:00-16:50
第4イベント会場(共通教育棟C棟1階C11)
【セッション概要】 学習管理システム(LMS)やスマートデバイスが浸透し、学ぶ側と教える側の膨大な活動データが蓄積できるようになるとともに、MOOCなどの大規模なオンラインコースやe-Learningサービスが次々と生まれるなど、教育・学習支援の状況は大きく変化しつつある。本企画では、教育サービスやプラットフォーム提供者、および教育・学習環境におけるセンシングやデータ解析の技術者・研究者を招いてそれぞれの事例を紹介いただき、パターン認識・メディア理解(PRMU)の技術が教育・学習支援にどのように活用できるか、今何をやるとイノベーションが生じるかについて、可能性や技術的課題などの点でパネル討論を行う。
13:00-13:05 司会
川嶋 宏彰(京都大学 情報学研究科 准教授)
【略歴】 2001年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了。博士(情報学)。2015年より同大学院准教授。2010年6月より2012 年6月までジョージア工科大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)。2014年10月よりJSTさきがけ研究者。時系列パターンのモデル化や認識、画像メディア処理、マルチエージェントの分散協調制御の研究に従事。電子情報通信学会、情報処理学会、人工知能学会、IEEE各会員。
13:05-13:45 講演(1) 学校現場はなぜスタディサプリを採用するのか?
松尾 慎治(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ まなび事業本部 オンラインラーニング事業推進室 事業開発部 スタディサプリ プロデューサー)
【概要】 高校生の大学進学に潜む所得格差や地域格差を解消すべく、月額980円という公共料金並みの価格で、ネットさえ繋がればどこに住んでいても、予備校プロ講師の講義が動画で受けられるオンライン予備校として2011年にスタートした「受験サプリ」は、その後、中学生や小学生向けにもサービスを拡大し、2016年2月に「スタディサプリ」へ進化。会員数は25万人を突破し、さらに全国約1000校の高校に採用されている(2016年4月時点)。高校をはじめとする学校現場はなぜスタディサプリを採用するのか?学校が抱える課題と、ICTの介在価値について、弊社事例をご紹介させていただく。
【略歴】 2006年慶應義塾大学商学部商学科卒業、同年株式会社リクルート入社。HotPepperの新規開拓営業や、じゃらん・リクナビNEXT・SUUMOなど全社のWebサービスの新規立ち上げ/リニューアルおよびWeb集客業務に従事したのち、2010年に進学事業に異動し新規事業開発を担当。2011年、大学受験をサポートする「受験サプリ(現スタディサプリ)」を立ち上げ、現職。
13:45-14:25 講演(2) 教育サービスに描く未来と残された課題
飛弾 信崇(株式会社ベネッセコーポレーション 中学生商品開発部)
【概要】 大学院時代のAR技術を用いた学習支援システムの開発研究から入社後携わってきた教育サービスとそのバックエンドに関わる開発の概要を説明するとともに、その中で見えてきた教育サービスの未来の姿や、その実現のために見えてきた課題をご説明します。また、実現にあたってパタン認識技術などが必要不可欠になる部分について特に焦点を当てていきたいと思います。
【略歴】 東京大学学際情報学府修士課程修了。修士(学際情報学)。ハードウェアを用いた学習支援環境の開発研究を行う。2005年株式会社ベネッセコーポレーション入社。以降教材編集部門、工程改革部門などで社内のコンテンツデータ設計と運用、それを活用した結果の分析までの研究、開発、実践に従事。
14:35-15:15 講演(3) JINS MEMEを用いた学習効果可視化への取り組み
上間 裕二(株式会社ジェイアイエヌ JINS MEMEグループ リーダー)
【概要】 株式会社ジェイアイエヌは、2015年11月「自分を見るメガネ」というコンセプトのもとJINS MEMEの販売を開始しました。JINS MEMEは視線移動や頭部運動を検出するセンサを搭載していると同時に、通常のメガネと見た目や重さが変わらず日常生活での利用ができるため、教育や医療など幅広い分野での応用が期待されています。本講演では、現在推進している研究事例を交えながらJINS MEMEの紹介をし、教育分野への展開の試みについてご説明いたします。
【略歴】 2008年慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。2010年同大学院メディアデザイン研究科修士課程修了。2013年同大学院メディアデザイン研究科博士課程単位取得退学。2013年4月~2015年3年慶應義塾大学大学院研究員。2015年4月株式会社ジェイアイエヌ入社。スマートアイウエアの技術研究・開発に従事。
15:15-15:55 講演(4) 生体情報を用いた学習時における学習者の心的状態の推定の試み
松居 辰則(早稲田大学 人間科学学術院 教授)
【概要】 教授学習過程において教授者は学習者の知識状態のみならず心的状態をも推定して教授活動を展開する。したがって、教育・学習支援システムにおいても学習者の心的状態を推定可能な機能を実現することは重要な課題となる。そこで、そのための基礎的な知見を得ることを目的として、生体情報を用いて学習時の学習者の心的状態を推定することを試みている。本講演では、(1)「学習時における多面的データを用いたインタラクションと心的状態の関係の形式化の試み」と(2)「視線計測データを用いた選択問題における選択の確信性(迷い)」に関する研究を紹介する。特に、(1)においては教師の発話、学習者の生体情報(脳血流、皮膚コンダクタンス、心拍数等)、学習者の心的状態に関する内省報告の間に成立する頻度の高い関係を抽出しその意味付けを行い、生体情報と心的状態の関係に関するオントロジーの構築を試みている。本講演では、現段階で得られている知見について紹介する。
【略歴】 1988年早稲田大学理工学部卒業、1990年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程前期修了。1992年早稲田大学理工学部助手、1995年東京学芸大学助手、1997年電気通信大学大学院情報システム学研究科助教授、2003年早稲田大学人間科学部(人間科学学術院)助教授を経て、2007年より同教授。博士(理学)。知識情報科学、感性情報科学、教育工学に関する研究に従事。電子情報通信学会、人工知能学会、教育システム情報学会、情報処理学会、日本感性工学会、認知科学会、IEEE、ACM各会員。
16:00-16:50 パネル討論 パターン認識・メディア理解の技術が教育・学習支援にどのように活かせるか
【概要】 パターン認識・メディア理解(PRMU)の技術は、教育・学習支援にどのような役割を果たすことができるか、今何をやるとイノベーションが生じるかについて、可能性や技術的課題などの点でパネル討論を行う。
司会:川嶋 宏彰(京都大学 情報学研究科 准教授)
【略歴】 2001年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了。博士(情報学)。2015年より同大学院准教授。2010年6月より2012 年6月までジョージア工科大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)。2014年10月よりJSTさきがけ研究者。時系列パターンのモデル化や認識、画像メディア処理、マルチエージェントの分散協調制御の研究に従事。電子情報通信学会、情報処理学会、人工知能学会、IEEE各会員。
パネリスト:松尾 慎治(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ まなび事業本部 オンラインラーニング事業推進室 事業開発部 スタディサプリ プロデューサー)
【略歴】 2006年慶應義塾大学商学部商学科卒業、同年株式会社リクルート入社。HotPepperの新規開拓営業や、じゃらん・リクナビNEXT・SUUMOなど全社のWebサービスの新規立ち上げ/リニューアルおよびWeb集客業務に従事したのち、2010年に進学事業に異動し新規事業開発を担当。2011年、大学受験をサポートする「受験サプリ(現スタディサプリ)」を立ち上げ、現職。
パネリスト:飛弾 信崇(株式会社ベネッセコーポレーション 中学生商品開発部)
【略歴】 東京大学学際情報学府修士課程修了。修士(学際情報学)。ハードウェアを用いた学習支援環境の開発研究を行う。2005年株式会社ベネッセコーポレーション入社。以降教材編集部門、工程改革部門などで社内のコンテンツデータ設計と運用、それを活用した結果の分析までの研究、開発、実践に従事。
パネリスト:上間 裕二(株式会社ジェイアイエヌ JINS MEMEグループ リーダー)
【略歴】 2008年慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。2010年同大学院メディアデザイン研究科修士課程修了。2013年同大学院メディアデザイン研究科博士課程単位取得退学。2013年4月~2015年3年慶應義塾大学大学院研究員。2015年4月株式会社ジェイアイエヌ入社。スマートアイウエアの技術研究・開発に従事。
パネリスト:松居 辰則(早稲田大学 人間科学学術院 教授)
【略歴】 1988年早稲田大学理工学部卒業、1990年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程前期修了。1992年早稲田大学理工学部助手、1995年東京学芸大学助手、1997年電気通信大学大学院情報システム学研究科助教授、2003年早稲田大学人間科学部(人間科学学術院)助教授を経て、2007年より同教授。博士(理学)。知識情報科学、感性情報科学、教育工学に関する研究に従事。電子情報通信学会、人工知能学会、教育システム情報学会、情報処理学会、日本感性工学会、認知科学会、IEEE、ACM各会員。