M-031
コンテンツ視聴効果の推定に向けた実環境における心拍数及び呼吸数の計測

◎角田啓介・江口佳那・吉田和広（NTT）・石原圭太郎（NTT西日本）・佐野　篤（よしもとクリエイティブ・エージェンシー）・水野　理（NTT）

稿では，コンテンツ視聴中の視聴者の状態推定に向けた試みとして，お笑いライブ視聴中における視聴者の心拍数及び呼吸数を計測した結果について報告する．従来，コンテンツが視聴者へ及ぼす効果を推定するためには，視聴後のアンケート調査等が主に用いられてきた．しかし，このような手法は視聴者の行動を数分間拘束するため，多数の視聴者や，多忙な視聴者に対する実施が困難であった．そこで近年，バイタルセンサを利用した人の状態推定技術が盛んに検討されており，心拍や呼吸より，コンテンツ視聴が視聴者の心的状態に及ぼす効果を，センサを用いて低侵襲に推定できる可能性があると考えられる．そこで本稿では，コンテンツ視聴中の心拍数及び呼吸数を用いた視聴者の心的状態推定に向け，実環境での心拍数及び呼吸数の計測を実施し，その実現性について報告する．