FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
K-023
非負値行列因子分解を用いた音楽電子透かしの埋め込み方法の考察
村田晴美(中京大)・荻原昭夫(近畿大)
音楽電子透かしに求められる要件のひとつとしてステゴデータの音質が劣化してはいけないことが挙げられる.この要件に対して,ホストデータとステゴデータとの間に差異があった場合でもステゴデータが音楽として成立していれば楽曲としての音質が劣化していないと定義する.そのために,モノラル信号の分離手法のひとつである非負値行列因子分解(NMF)を利用した埋め込み法に着目する.本稿では,NMFを用いてホストデータと協和音の関係になるような音高をステゴ信号として加えることで音楽上の違和感を低減させる2つの埋め込み法について音質と耐性の面から考察する.