FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
J-057
仮想環境内に映写する上映法の船酔い抑制効果
福田奈央・趙  慧・谷村謙太・井上康之・井須尚紀・河合敦夫(三重大)
動揺病の原因とされる感覚矛盾を抑えるため、船舶運動を知覚させる映像を表示し、映画視聴によって船酔いを抑制する上映法を考案した。映画を映像の中身部分と、投影する長方形の外枠部分に分け、これらを船舶運動と逆に回転させることにより慣性空間に固定して表示した。さらに外の風景に見立てた仮想環境を慣性空間に固定し、その中で映画を映写した。シミュレータ実験と航海実験を行い、不快感・集中度・揺れ感覚の強度を心理学的に計測することに加え、頭部運動を計測した。これより映像の中身部分を慣性空間に固定する上映法や仮想環境内に投影する上映法で、船酔い抑制の効果が見られ、頭部の動きも抑える傾向が見られた。