FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
J-010
読譜時の視行動時空間軌跡パターンによるピアノ演奏者の楽曲難易度要因推定
笠原翔平・中平勝子・北島宗雄(長岡技科大)
一般的にピアノ演奏は,楽譜を読み,楽譜に記載されている記号を認知して演奏行動が行われる.また,演奏する楽曲の構成や,演奏者の演奏技能などの様々な要因によって演奏行動に違いが見られ,それらは読譜時の視行動に現れる.先行研究より,演奏者にとって易しい楽曲の場合は指定された時間で読譜を行うことができ,一方,難しい楽曲の場合は,一音ずつ丁寧に読譜を行わなければならないため,指定された時間で読譜を行えないことが分かった.本稿では,読譜時に演奏者が示す楽譜上の注視点の時系列データで現される視線移動の時空間軌跡パターンから,様々な熟達度の演奏者にとっての楽曲の難易度を決める要因を推定する.