G-014
血流シミュレーションに基づいた拍動波形からの血管内皮機能評価

◎浅見直弥（愛知県大）・山﨑陽一（関西学院大）・神山斉己（愛知県大）

日本人死因の第二位を占めている循環器系疾患の発症原因は動脈硬化症である．動脈硬化の初期段階には内皮機能障害が生じることが知られており，この段階であれば内皮機能の回復が期待される．内皮機能を評価する有効な手法としてFMD検査があるが，測定機器の扱い方が難しく測定者の技術によって測定結果が左右されるといった欠点を持っている．そこで，本研究ではカフを巻くだけで検出することができる拍動波形に注目し，血流シミュレーションを用いて拍動波形を解析し，内皮機能の評価を行う．そのため，Avolioらによって提案された血流動態モデルに血管動態機序を加えた新たなモデルを構築し，FMD反応時の血流動態をシミュレーションする．