FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
G-003
ヒトゲノム全配列データマッピングにおけるツール間差異の分析
大沢勇統・大星直樹(近畿大)・高橋 篤(国立循環器病研究センター)
ヒトゲノム解析では, 解読された短い塩基配列が参照配列のどの部分であるかを決定するマッピングが行われる. この処理を行えるツールは数種類存在し, 使用するツールによって処理結果に差異が生じる. 複数のツールを利用し, ツール間で異なる結果を除去することで信頼性の高い結果を得ることができるが, 多くの時間と労力を要する. 本研究では, BWA, Bowtie2を対象とし,ツール間差異の分析と, 1ツールのマッピング結果から信頼性の高い結果を得る新たな手法を検討した. その結果, マッピング結果の傾向を用いたフィルタリングにより, 90%以上の異なる結果を除去できたが, ツール間比較ほどの精度の実現は難しいという知見を得た.