抄録
D-007
不完全な道路ネットワークを用いたマップマッチングおよび道路ネットワークの補間手法の提案
◎余 家豪(名大)・佐々木勇和(阪大)・石川佳治(名大)
マップマッチングは、GPS等で得られたユーザの軌跡データを道路ネットワーク上にマッチングする技術である。一般的なマップマッチングは完全な道路ネットワークを必要とするため、道路に欠落があるような不完全な道路ネットワークを用いた場合、マッチングに失敗する。既存手法では、道路ネットワークとある程度距離が離れた軌跡データをマッチングせずに、そのまま出力することで、誤ったマッチングを避けている。
本稿では、蓄積された軌跡データの集合に対し、不完全な道路ネットワークを考慮したマップマッチング手法および道路ネットワークの補間手法を提案する。基本的には、軌跡データを道路ネットワーク上にマッチングしていくが、道路ネットワークの欠落を検出した場合、適切な道路ネットワークを補間する。また、補間した道路の信頼度を軌跡データの集合から計算する。実データを用いた実験を行い、マップマッチングならびに補間した道路の精度の検証を行う。