抄録
C-040
ストレージ階層仮想化機能における即応性の高いデータ移動方式
◎山本貴大・圷 弘明・揚妻匡邦・川口智大(日立)
低速なHDDと高速なSSDで構成されるストレージ装置は,データへのアクセスの頻度や範囲といった入出力特性の変化に追随して,HDD内の高アクセス頻度のデータをSSDへ移動することで,データ入出力速度を向上させる.しかし,SSDの空き容量が無い場合,SSDからHDDへデータを移動し空き容量を確保する必要があり,入出力特性の変化への追随に時間を要する問題がある.本稿は,この問題に対し,入出力特性が安定している間に,予め低アクセス頻度のデータをSSDからHDDへ移動し,空き容量を確保することで,入出力特性の変化に即応してデータを移動可能な方式を提案する.評価の結果,提案方式により,追随時間を46%短縮できることを確認した.