FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
C-034
マルチコア上でのFork/Join Frameworkを用いた再帰プログラムの粗粒度並列処理
橋本里菜・吉田明正(明大)
Java言語の並列処理フレームワークとして利用されているFork/Join Frameworkは,ワークスティーリングを伴う低オーバヘッドなスケジューリング環境を提供しており,分割統治プログラム等の並列化に利用されてきた.一方,Fork/Join Frameworkは,粗粒度タスク間の並列性を引き出す粗粒度並列処理のスケジューラとして利用することも可能であり,並列化コンパイラを用いたコード生成手法が提案されている.本稿では,再帰メソッド外部の粗粒度タスクと,再帰メソッド内部の粗粒度タスクを一括して管理し,これらの粗粒度タスクをFork/Join Frameworkにより均質なコアに割り当てる並列コードの生成手法を提案する.Intel Xeon E5-2680上で性能評価を行ったところ,高い実効性能が得られ,提案手法の有効性が確認された.