FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
C-028
大規模なRFIDシステムにおけるスキップグラフを用いた認証
小森雄大・酒井和哉・福本 聡(首都大)
RFID (Radio Frequency Identification) システムのプライバシーを守る方法の一つとして,タグが独自の鍵をもつ暗号ベース認証が研究されてきた.タグが持つ鍵の数はタグの数に比例するので,システムが大規模になると鍵の数も膨大になる.したがって,鍵の管理の方法を何も工夫しない場合,認証の際に用いる鍵の検索に時間がかかり,認証の速度が低下する.そこで,複数のタグで共有するグループ鍵によって鍵の検索範囲を狭める,鍵管理の構造化が提案された.しかし,この鍵管理の構造化手法には,あるタグが危惧化されると,同じグループ鍵を共有している他のタグのプライバシーが損なわれるという問題がある.本研究では,鍵の管理にスキップグラフを応用した新しい鍵管理手法である,RSGA (Randomized Skip Graph-based Authentication) を提案する.そして,シミュレーションにより性能を評価し,従来手法に比べて提案手法のシステムのプライバシーが高いことを示す.