FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
抄録
C-026
車載バッテリコントローラの故障時向け実機レス検証環境の開発
黒川能毅・勝 康夫(日立)
近年,車載ソフトウェアの品質保証の重要性が増しており,実機では困難な故障時検証を可能にする実機レス・モデル型検証環境vHILSが必要となっている。本研究では,ISO26262で故障時対応が強く推奨される安全水準最高位の安全レベルが要求されるバッテリ制御システムの故障時影響解析が可能なvHILSを提案する。複数バッテリ監視部の状態とそれらの通信バスのエラーを通知する機能をモデル化し,故障検知可能とした。本手法により回帰検証期間を増やすことなく,故障時含めた検証可能範囲を改善する見通しを得た。この結果,故障状態の検証が可能となり,車載ソフトウェア品質向上に貢献できることを示せた。