FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
イベント企画
災害コミュニケーションとその課題
9月16日(水) 15:30-17:30
第2イベント会場(講義棟1階グリーンホール)
【セッション概要】 千年に一度といわれた東日本大震災では、様々なことが明らかになりました。改めて、震災時における情報処理がどうあるべきであったかを検証し、また何が今後の南海トラフの脅威に向けて、情報処理技術者が今から何をなすべきかをパネルディスカッションを通して考えます。
司会:松本 直人(さくらインターネット株式会社 さくらインターネット研究所 上級研究員)
【略歴】 1996年より特別第二種通信事業者のエンジニアとしてインターネット網整備に従事。システム・コンサルタント、ビジネス・コンサルタントを経て2010年より現職。研究テーマはネットワーク仮想化など。3~5年先に必要とされる技術研究に取り組み、世の中に情報共有することを活動基本としている。情報処理学会 インターネットと運用技術研究会 幹事。一般社団法人クラウド利用促進機構 総合アドバイザー。著書にオープンソース・ソフトウェアルータVyatta入門、Vyatta仮想ルータ活用ガイドなど多数。
パネリスト 台風についての災害コミュニケーションとその課題:渡邉 英徳(首都大学東京 システムデザイン学部 准教授)
【略歴】 1996年東京理科大学理工学部建築学科卒業(卒業設計賞受賞)、1998年同大学院修士課程修了、2013年筑波大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。2001年より株式会社フォトン代表取締役社長(現スーパーバイザー兼取締役)。2008年より首都大学東京システムデザイン学部准教授。2014年より佐賀大学医学部客員研究員。
パネリスト 災害時の段差ビッグデータ活用の可能性とその課題:八木 浩一(バンプレコーダー株式会社 代表取締役)
【概要】 災害発生後のいち早い被災全体像把握は、その後の救援活動、復旧活動にとって重要な意味を持つ。従来は国、自治体、あるいは報道からの情報がほとんどだったが、インターネットの発達やスマートフォンの登場などにより、市民などからの情報を活用する取り組みも始まっている。本講演ではスマートフォンの内蔵センサーで走行中の車両の振動情報を収集し、道路の状態を判断することで自動的に道路被災状況を収集するしくみについて紹介する。これまで災害専用システムは普及しない、災害時に使い方が分からないなどの問題が発生しており、平常時のシステムを災害時に転用することが重要である。そのため同システムを道路維持管理に活用する取り組みに力を入れている。現状の道路維持管理との違いや期待される効果、日本および世界での動向についても紹介する。
【略歴】 1990年長岡技術科学大学創造設計工学専攻修士課程修了。同年4月トヨタ自動車入社。道路課金システム開発、生産管理システム開発に従事。2010年からNPO法人ITS Japanに出向し、プローブ情報を担当。東日本大震災において自動車メーカー、ナビメーカーのプローブ情報をもとに作成された災害時通行実績情報を担当。2013年12月にトヨタ自動車退職。バンプレコーダー株式会社代表取締役就任。現職。
パネリスト 災害コミュニケーションとその課題:畑山 満則(京都大学 防災研究所 社会防災研究部門 准教授)
【略歴】 2000年東京工業大学大学院総合理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。2002年京都大学防災研究所助手、2005年同助教授、2007年より同准教授となり、現在に至る。災害時の自治体情報システム、時空間GIS、レスキュー活動支援システムに関する研究に従事。FIT2003論文賞、山下記念研究賞(2004年)などを受賞。土木学会、計測自動制御学会、地理情報システム学会などの会員。