FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
イベント企画
学術研究におけるビッグデータの安全な活用はどこまで可能か?:日本の研究力の飛躍的向上に向けて
9月15日(火) 15:30-17:30
第2イベント会場(講義棟1階グリーンホール)
【セッション概要】 現在、多くの学術分野で人間の行動分析が主要な研究テーマとなり、ビッグデータへのアクセスが研究の可否を決める大きな鍵になってきました。しかしプライバシー保護に対する懸念から異なる組織のデータを統合的に利用可能なデータ基盤の整備は進まず、複雑な社会システムのモデル化を伴う研究は困難です。本パネルセッションでは、自治体、企業等のデータ提供者、利用者であるデータ分析の研究者、そして情報基盤の構築に必要な情報セキュリティとクラウド技術の専門家を交え、学術研究のためのセキュアなデータ基盤の要件を整理し、最新のプライバシー保護技術の有効性、またその検証方法について議論します。
司会:南 和宏(統計数理研究所 モデリング研究系 准教授)
【略歴】 2006年USダートマス大学コンピュータサイエンス学科Ph.D. 修了。その後、イリノイ大学アーバナシャンペーン校、国立情報学研究所を経て、2014年より現職。情報セキュリティ、特にビッグデータの中で個人のプライバシーにかかわる位置情報等の行動履歴データの匿名化、アクセス制御を専門とする。情報処理学会会員、コンピュータセキュリティ研究会運営委員、モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会運営委員。
パネリスト:長谷川 孝(横浜市 政策調整担当理事)
【略歴】 1994年自治省(現・総務省)入省。同省行政課主査、鹿児島県情報企画監、財政課長など、総務省管理課訟務専門官、選挙課企画官などを経て、2012年に横浜市入庁。高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)電子行政オープンデータ実務者会議構成員。
パネリスト:丸山 宏(統計数理研究所 モデリング研究系 教授)
【略歴】 1983年東京工業大学理工学研究科情報科学専攻修士課程修了、同年日本アイ・ビー・エム入社。ジャパン・サイエンス・インスティチュート(後の東京基礎研究所)で論理型言語、自然言語処理、機械翻訳、手書き文字認識、XML、Webサービス、セキュリティなどの研究に従事。2006年-2009年同社東京基礎研究所所長。2011年より現職。工学博士。
パネリスト:佐久間 淳(筑波大学 大学院システム情報工学研究科 准教授)
【略歴】 1997年東京工業大学生命理工学部生物工学科卒業、2003年3月同大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。同年4月日本アイ・ビー・エム株式会社入社、東京基礎研究所に配属。2004年7月、東京工業大学総合理工学研究科助手、2007年4月同助教、2009年4月、筑波大学システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻准教授、2009年10月、科学技術振興事業団さきがけ研究員兼任、現在に至る。機械学習と知識発見、セキュリティとプライバシの研究に従事。
パネリスト:花岡 悟一郎(産業技術総合研究所 情報技術研究部門高機能暗号研究グループ 研究グループ長)
【略歴】 1997年東京大学工学部卒業、2002年同大学院工学系研究科電子情報工学専攻博士課程修了(博士(工学))、以降日本学術振興会特別研究員PDを経て2005年産総研入所。現在、産総研セキュアシステム研究部門次世代暗号研究グループ長。効率的な公開鍵暗号方式の設計・安全性証明をはじめとする暗号・情報セキュリティ技術の研究開発に従事。英国計算機学会The Wilkes Award(2007年)、電子情報通信学会論文賞(2008年)、暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS)イノベーション論文賞(2012,2014年)、電気通信普及財団賞(2005年)、SCIS20周年賞(2005年)、SCIS論文賞(2006年)、情報理論とその応用シンポジウム(SITA)奨励賞(2000年)等受賞。
パネリスト:伊藤 伸介(中央大学 経済学部 准教授)
【略歴】 福岡県出身。九州大学大学院経済学府博士後期課程単位修得退学。博士(経済学)。2007年明海大学経済学部専任講師。その後,同准教授を経て,2014年4月より中央大学経済学部准教授に就任し,現在に至る。内閣官房IT総合戦略本部「パーソナルデータに関する検討会」技術検討ワーキンググループ構成員,内閣府統計委員会専門委員,国立開発研究法人科学技術振興機構「データシェアリングを利用した科学技術」に関する勉強会アドバイザー等を歴任。