司会:原田 要之助(情報セキュリティ大学院大学 教授) | |
【略歴】 1979年、京都大学大学院工学部数理工学専攻を修了。電信電話公社(現NTT)の研究所で通信ネットワークの監視、制御システムを開発。1996年から、社会科学と情報通信の境界領域の観点から情報セキュリティを研究。1999年に情報通信総合研究所に出向し、情報セキュリティ分野のコンサルティングと情報セキュリティ監査を実施。とくに、海外の国連傘下の機関の外部監査のチームリーダを務める。2010年から、情報セキュリティ大学院大学教授。2013年、Information Security Leadership Achievements(ISLA)のSenior Information Security Professional部門を受賞。 | |
9:30-10:00 講演(1) ビジネス倫理とシンギュラリティ | |
上杉 志朗(松山短期大学 学長) | |
【概要】 技術の進歩がヒトに終焉をもたらす事は未来の話である。しかし、ビジネスにおいては、究極的に合理性を追求することが倫理に反する事例は、しばしば見られている。リーマンショックでは、拡張しすぎた市場の力からの手痛い経験から学んだ。その結果を受けて、アメリカをはじめ、世界のビジネススクールではビジネス倫理が必須と見做されるようになっている。野放しの競争状態から節度をもったビジネスの環境は生まれるのだろうか、もしそうならば、技術の世界で節度を論じることにも意義があるのではないだろうか。このような疑問を踏まえた議論を展開していきます。 | |
【略歴】 1989年大阪大学経済学部卒業後、東京銀行、外務省国際機構課勤務。1998年ハーバード大学大学院修士課程修了。2001年大阪大学大学院博士後期課程修了。大阪大学博士(国際公共政策)。同年松山大学経営学部講師、2002年同助教授、2009年同教授。2015年4月から現職。明治大学ビジネス倫理研究所研究員兼任。専門は経営情報論、情報倫理論、電子商取引論とくにIT Enabled Services。 | |
10:00-10:30 講演(2) あと30年で超知能が来る | |
松田 卓也(NPO法人あいんしゅたいん 副理事長) | |
【概要】 米国の未来学者カーツワイルによれば、2045年にはシンギュラリティ(技術的特異点)が到来するという。シンギュラリティとは、人間をはるかに超越する超知能が誕生することにより、科学技術が爆発的に進歩して、その後の人類の生活や文明が一変するときであると考えられている。超知能がどのようなものかは、意見が分かれている。人工知能をもとにした機械超知能、人間の能力を機械で知能増強した超人間、あるいは人間と機械の全地球的共生系であるかもしれない。カーツワイルの予想では2029年には人工知能の能力が人間並みになるとしている。その方向への研究は米国のグーグル、IBM、マイクロソフト、フェイスブック、米政府、EUなどが膨大な投資をしている。それに比較して日本は圧倒的に遅れている。このままでは1945年に日本が米国に敗戦したように、100年度の2045年には再度敗戦する可能性が高い。本講演では超知能完成への道のりについて示す。 | |
【略歴】 1943年生まれ、京都大学理学研究科博士課程修了後、京都大学工学部航空工学教室助手、助教授を経て、1992年神戸大学理学部地球惑星科学科教授、2006年に定年退官、神戸大学名誉教授。この間、ユニバーシティカレッジ・カーディフ客員教授、国立天文台客員教授、日本天文学会理事長を歴任。現在ジャパンスケプティックス会長、中之島科学研究所研究員。 | |
10:30-11:00 講演(3) 法律の世界にシンギュラリティは来るのか? | |
須川 賢洋(新潟大学 法学部 助教) | |
【概要】 法律の世界は一般的には、もっとも変革が遅いと言われている。その法律がシンギュラリティに対応できるのだろうか。そもそも法は人を対象に作られており、機械を前提にはできていない。コンピュータが登場した際のプログラムの保護や、製造物責任法制定時の無体物に関する議論などといった過去の経緯も参考に、今後のIT技術の延長線上にある社会と制度をフィクションも交えながら想像する。 | |
【略歴】 新潟大学大学院法学研究科修了(法学修士)。専門はサイバー法で、コンピュータ犯罪、デジタル知的財産、情報セキュリティ制度、デジタル・フォレンジックなど、先端技術と法律の関係を中心に研究。共著に「ITセキュリティカフェ―見習いコンサルの事件簿」(丸善)、「実践的eディスカバリ―米国民事訴訟に備える」(NTT出版)、「デジタル・フォレンジック事典」(日科技連)など。 | |
11:00-12:00 パネル討論 シンギュラリティ問題の本質(仮題) | |
【概要】 2045年問題の本質は、AIを今後どのように進歩させることにあるかがポイントと考える。とくに、開発に対する倫理コードを決めたり、国際的な標準にしたがって管理された形で発展させることが必要と考える。今回は講演をベースに上記の観点から、全体としての方向性を探りたい。 | |
司会:原田 要之助(情報セキュリティ大学院大学 教授) | |
【略歴】 1979年、京都大学大学院工学部数理工学専攻を修了。電信電話公社(現NTT)の研究所で通信ネットワークの監視、制御システムを開発。1996年から、社会科学と情報通信の境界領域の観点から情報セキュリティを研究。1999年に情報通信総合研究所に出向し、情報セキュリティ分野のコンサルティングと情報セキュリティ監査を実施。とくに、海外の国連傘下の機関の外部監査のチームリーダを務める。2010年から、情報セキュリティ大学院大学教授。2013年、Information Security Leadership Achievements(ISLA)のSenior Information Security Professional部門を受賞。 | |
パネリスト:上杉 志朗(松山短期大学 学長) | |
【略歴】 1989年大阪大学経済学部卒業後、東京銀行、外務省国際機構課勤務。1998年ハーバード大学大学院修士課程修了。2001年大阪大学大学院博士後期課程修了。大阪大学博士(国際公共政策)。同年松山大学経営学部講師、2002年同助教授、2009年同教授。2015年4月から現職。明治大学ビジネス倫理研究所研究員兼任。専門は経営情報論、情報倫理論、電子商取引論とくにIT Enabled Services。 | |
パネリスト:松田 卓也(NPO法人あいんしゅたいん 副理事長) | |
【略歴】 1943年生まれ、京都大学理学研究科博士課程修了後、京都大学工学部航空工学教室助手、助教授を経て、1992年神戸大学理学部地球惑星科学科教授、2006年に定年退官、神戸大学名誉教授。この間、ユニバーシティカレッジ・カーディフ客員教授、国立天文台客員教授、日本天文学会理事長を歴任。現在ジャパンスケプティックス会長、中之島科学研究所研究員。 | |
パネリスト:須川 賢洋(新潟大学 法学部 助教) | |
【略歴】 新潟大学大学院法学研究科修了(法学修士)。専門はサイバー法で、コンピュータ犯罪、デジタル知的財産、情報セキュリティ制度、デジタル・フォレンジックなど、先端技術と法律の関係をを中心に研究。共著に「ITセキュリティカフェ―見習いコンサルの事件簿」(丸善)、「実践的eディスカバリ―米国民事訴訟に備える」(NTT出版)、「デジタル・フォレンジック事典」(日科技連)など。 |