抄録

◎西川雅清・松尾賢一（奈良高専）

採点済答案に対して，採点結果と部分点の不一致から，採点ミスである箇所を採点者に提示できれば，採点ミスを低減できると考えられる．そこで，採点済答案上の採点記号と部分点を分離抽出する前処理手法を提案し，提案手法で分離抽出した採点記号と部分点に対して従来のオフライン手書き文字認識手法による認識精度を調査した．そして，認識結果に基づいた採点結果と部分点の不一致の発見を可能にする「採点ミス発見支援システム」を開発し，性能評価実験を実施した．性能評価の結果，採点ミス提示の再現率平均95％が得られたため，採点ミス発見支援の実現性を示した．