FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
RO-016
マーケティング活用に向けた人流計測データ分析手法
辻 聡美・淺原彰規・野宮正嗣(日立)
大型店舗や公共施設等を想定した実空間マーケティングにおいては,顧客購買のプロセスとなる展示商品の閲覧を最大化することが重要である。この実現には人流計測技術を用いて,顧客の入場から消費までの行動プロセスをパイプライン分析によって定量化することが望まれている。本研究では,断片的に得られた顧客の人流軌跡データを用いて交差点での分岐確率を推定する人流分岐モデルを提案した。提案モデルの特徴は,交差点内のみの移動経路を計測し,各交差点・通路の入出場者数を制約条件として経路毎の人数を空間全体で整合させることである。本モデルを展示会の実データに適用し,パイプライン分析の定量化とその有用性に関する見通しを得た。