抄録

◎延　優介（慶大）・貫井裕太・原　正悟・八槇博史（電機大）

安全な公衆無線LANサービスの利用には，サービス提供者と利用者間での相互認証が必須であるが，その前提となるユーザアカウントプロビジョニングのコストが高いことがネックとなり，認証のレベルが低いサービスが展開され続けている．我々はこのコストを低減することで，本問題の解消を目指す．ユーザアカウントプロビジョニングにおける課題は，認証情報交換時に中間者による認証情報の窃取やすり替えが行われることである．近距離通信の大きな長所は，物理的な通信距離が短いため，中間者が介在することが非常に困難な点である．本研究では，NFCに基づく公衆無線LANサービスのユーザアカウントプロビジョニングを実現し，サービス提供者・利用者双方にとって安全なシステムを提案する．