FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
RC-012
系統間交換型誤り検出符号によるフォールトマスク冗長系の一提案
岩井仁司(所属なし)
二重系以上の多重冗長系において、ある機能モジュールの出力データと、他の機能モジュールの誤り検出符号が一致すれば、両者の出力データが一致していることを示している.三重冗長系の場合、2つの機能モジュールの一致を示すことができれば、多数決の結果とも一致することになる.この誤り検出チェックを出力側の外部システムで実施することを提案する.この場合、外部システムは、通信エラーチェックと同じ動作を行うことで、多重冗長系の多数決結果を得ることができる.既知のTMR に比べてデータ伝送量が少ない、システム中の全ての部位の全ての故障モードをマスクできる、などのメリットがある.また、外部システムの信頼性があまり高くない場合でも、"データと符号を一緒に媒体に記録するケース"、"外部システムがセルフチェッキングシステムになっているケース"、"外部システムをループバックや定期的テストなどにより動作を保証するケース"、"分散システムでサーバ側に信頼性が要求されるケース"では、有用であることを示す.