抄録

◎三浦政司・桜間一徳（鳥取大）

自然エネルギー利用が進んだ電力ネットワークにおいて需給バランスをとるための手法として，分散協調制御の理論に基づく交渉型リアルタイムプライシングが提案されている．この手法において交渉に要する時間を考慮すると，交渉プロセスを開始するために各プレイヤーの将来時点における需要供給量を予測する必要がある．本稿ではこの課題に焦点をあて，需要供給量予測の必要性について議論するとともに，予測手法の提案を行う．また，提案手法の有効性を評価するために開発したグラフィカルかつスケーラブルな独自のリアルタイムプライシングシミュレータについても紹介する．