抄録
RA-003
キャッシュの効果を考慮したルーフラインモデルの拡張によるプログラムの性能予測
○南 一生(理研)・井上俊介(富士通システムズ・イースト)・千葉修一(富士通)・横川三津夫(神戸大)
プログラムの実行性能限界を予測するために,プロセッサのピーク性能,メモリバンド幅, Operational Intensity(Flop/Byte)をパラメータとしたルーフラインモデルが提案されている.ルーフラインモデルは,メモリネックのプログラムの場合に予測性能と実測性能が良く一致するが,キャッシュアクセスが増えてくると,予測性能と実測性能が乖離してくる.本論文では,キャッシュアクセスが大きいプログラムの性能限界値を予測するモデルを提案する.この予測モデルは,メモリバンド幅により性能律速となっている状態からキャッシュアクセスが増大した状態まで適用可能である.