抄録

○河村智行・高野研一（慶大）

日本の情報システム開発プロジェクトは約70%が失敗と言われ，成功率の向上が求められている．プロジェクトの成功率向上のために，早い段階でのリスクの特定，および対策の検討の重要性が指摘されている．本研究は，プロジェクト初期のリスクの評価を通して最終的な成否の予測を行うことで，注視してリスクの対策を検討すべきプロジェクトの特定に寄与すことを目的とする．ITベンダにおいて，リスク評価のためのシートの作成，および成否の予測モデルを構築した結果，予測精度75.0%と一定レベルの予測力のあるモデルが得られた．これらを活用することにより，本目的に寄与できると考える．