抄録

◎外村篤紀・三木光範・川田直毅・間　博人（同志社大）

知的照明システムは，照明の光度を変化させることで各執務者の要求する照度を個別に提供する．知的照明システムでは，隣接する執務者が大きく異なる照度を要求した場合に，要求照度が物理的に実現不可能な場合があった．そこで，本研究では，知的照明システムに上下可動型照明を用いることで，可動しない照明を用いた知的照明システムでは実現が容易ではない要求照度を実現するシステムを最適化問題として定式化した．また，実際に提案手法に基づいてシステムを構築し，そのシステムの有効性を検証するとともに，上下可動型照明をオフィスで用いる場合の高さの下限値と，目標照度の実現性並びに執務環境への影響について検討した．