抄録

◎岸里正樹・高井昌彰（北大）

現在，スマートフォンやタブレット端末といった，タッチスクリーンを搭載したスマートデバイスでは，個人認証の方法の一つとしてパターンロック認証が用いられている．しかし，手の指によって行うパターンロック認証は，肩越しに画面を覗き見るショルダーハックや，画面に残った脂の跡を読み取ることによって、認証キーを盗まれてしまうリスクを持つ．そこで手の指の代わりに，カメラの前で移動させた口唇領域の画像認識を行うことで認証を行うパターンロック認証システムの開発を行った．これにより，画面に触れることなく，手の指を用いた場合に近い感覚で，認証キーを盗み取られてしまうリスクを回避しつつ，認証を行うことが可能である．