FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-039
サイドチャネル攻撃に安全なGranger-Scott法
久木﨑聖矢・趙 晋輝(中大)・松尾和人(神奈川大)
楕円曲線暗号の暗号処理の計算量は, 楕円曲線上のスカラー倍算が多くを占めているため, スカラー倍算の高速化の研究が多く行われている. 最近 R.Granger と M.Scott による分割計算法が提案されている. しかし, 近年の脅威として電力解析攻撃という, 暗号処理から秘密鍵を特定する攻撃が知られている. 電力解析攻撃への対策は計算量が増加しやすく, 安全で高速な暗号処理のためには, スカラー倍算の高速化と両立する必要がある. 本研究では, 鍵長が521bit の楕円曲線暗号を対象として, 分割計算法を適用したスカラー倍算アルゴリズムに電力解析攻撃への耐性を持たせ, 高速な暗号処理が行われることを検証する.