FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-038
楕円曲線暗号における曲線パラメータに対するFault攻撃
林 弘悦・趙 晋輝(中大)
暗号装置の実装上の脆弱性を突く強力な攻撃であるFault攻撃は、近年の暗号や認証端末そして「モノのインターネット」などの普及に伴い大きな脅威となっている。本論文では楕円曲線暗号において、楕円曲線を定義する曲線パラメータにデータ誤りが生じる想定のもとで、新しいFault攻撃手法を提案し、評価実験を行った。提案手法アルゴリズムは、楕円曲線暗号に用いるベースポイントとそのスカラー倍との2点を、Invalid curve上もしくはそのTwist曲線上に移すことで点の位数のスムーズ化を図ることで、Polig-Hellman法とPollard's rho法を併用により、現有方式より高い確率でECDLPを解読できることを示した。