FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-030
OpenFlowを用いたデータ収集トラフィックの動的制御に関する研究
西村俊彦・長坂康史・山木戸啓亮・堀 裕貴(広島工大)
高エネルギー物理学実験におけるデータ収集システム (DAQ)は,測定器から発生するトラフィックを複数のネットワークスイッチを用いて解析用端末へ集約する.同システムは,膨大なデータの効率的な収集のために並列処理を行う.これは,トラフィックの偏りによる輻輳を引き起こし,システム全体の通信効率の低下要因となる.従って,トラフィックの変動に応じ,動的に通信制御を行う機構が要求される.そこで本研究では,DAQの通信効率向上のため,ネットワークの集中制御を実現するOpenFlow技術を用いて,トラフィック状況をモニタリングし,動的な経路制御を行う手法を提案する.既存方式との比較の結果,本提案手法による約9 %の通信効率向上を確認した.