FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-028
大規模データ収集システムにおける無損失転送技術を用いた通信効率の向上に関する研究
山木戸啓亮・長坂康史・堀 裕貴・西村俊彦(広島工大)
大規模高エネルギー物理学実験のデータ収集システムでは,処理効率を高める並列処理のためにイーサネットを用いた多対一通信を行っている.しかし,この処理は多数の通信機器を介しているため,I/O部のボトルネックによって輻輳が発生し,各通信フローの通信速度公平性が損なわれ通信効率が低下してしまう問題がある.本研究では,これらの問題に対して,データ収集システムのネットワークにDCB技術を用いることを提案する.データ収集システム特有のトラフィックによる検証を行った結果,既存のイーサネットを用いたシステムの可用性を残しつつ,各フローのフレームロスの抑制や通信速度の公平性の確保が可能となり,データ収集システムネットワークの高効率化に貢献できることが分かった.