FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-014
WEPの安全な運用方法とその実装について
渡辺優平・入山敬大・森井昌克(神戸大)
無線LAN暗号化方式の一つであるWEPには深刻な脆弱性が存在し,それを利用した様々な攻撃が提案されている.脆弱性を回避し,WEPを運用する方法として,10,000パケットごとに鍵を更新する方法が一般的である.しかし頻繁な鍵の更新は通信のスループットに多大な影響を与えてしまう.2011年に塚畝らはStrong IVを提案し,100,000パケットの盗聴においても鍵回復攻撃を困難にできることを示した.しかしStrong IVの生成には多大な時間を要するため,スループットの向上を達成することが困難であった.2014年に入山らは塚畝らのStrong IVの定義を修正し,生成を高速化する方法を提案した.本稿では入山らのStrong IVを利用したWEPを実装し,安全性および通信のスループットの評価を行う.