FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
L-004
複数のダークネットに対するトラフィックデータ解析とそこからの情報漏洩について
村井健祥・古本啓祐(神戸大)・村上洸介(KDDI)・中尾康二(KDDI/NICT)・森井昌克(神戸大)
世界中にインターネットが拡大し国境を越えた通信を行うことができるようになった一方で,大規模なサイバー攻撃の増加が問題となっている.その対策としてPRACTICE と呼ばれるプロジェクトがあり,国際連携によるサイバー攻撃の検知,即応を目的として研究が行われている.PRACTICE では研究の過程で参加国の所有するダークネットのトラフィックデータを収集し,得られた統計データを各国にフィードバックするということが行われる.しかし,この際に統計データから各国のダークネットに関する情報が漏洩することを防ぐ必要がある.本稿ではまず複数国のダークネットトラフィックデータに対するパケット解析結果を述べ,さらに得られた解析結果と公開する統計データを利用してダークネットの情報漏洩に関する考察を行う.本稿はPRACTICE における公開する統計データの匿名化処理の手法の研究に寄与するものである.