FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
K-040
模倣と共振への芸術的アプローチ:発達障害研究による身体イメージのアナザーモデルの構築
村上泰介(愛知産業大)
本研究は発達障害―主に自閉症―の研究を通して現代のコミュニケーションメディア環境における身体イメージを考察することを狙いとしている. 自閉症は“対人相互的反応”に問題を抱える障害である. 対人相互的反応は社会性の根底をなす能力で, 模倣の能力の発達が深く関係している.自閉症は模倣が困難で, 自己の身体イメージが安定せず感覚の統合などに問題を抱えている. しかし, 自閉症は, 対人相互的反応に依存しない模倣を発達させることで独自の身体イメージを獲得している可能性がある. 本研究では自閉症の芸術的活動の調査を通して, 健常も含めた身体イメージのアナザーモデルの構築を目指している.