FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
J-028
顔認識技術を用いた点字の認識
大和優介・藤澤義範・伊藤祥一(長野高専)
点字は視覚に障害がある人々が使う文字であり、直径1.5ミリ・高さ0.4ミリ程度の点を3行×2列の6点並べて1文字としている。非常に小さく独特の文法が多いため、中途失明などの場合は点字を読めるようになることには困難を伴う。機械的に点字を読む試みは多くあるが、本研究では点の位置をソフトウェア的に認識するために顔認識技術を用いた手法を提案する。デジタルカメラで人間の顔の場所を識別するために用いられている顔認識の検出器を点字用に作成した。点字用の検出器の作成のために600点程度を機械学習させたところ、条件がととのった点字の入力画像に対しては高い精度で点字を1文字ごとに切り出すことができた。今後は撮影条件の緩和や、認識精度の向上を検討する必要がある。