FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
J-018
中心・周辺視野に同時に瞬間提示された自然・人工シーンのカテゴリ化実験
田邊喜一(松江高専)
シーンを瞬間視する際の視覚情報処理過程の視野依存性に関する研究事例は少ない.本研究では,中心視野と周辺視野に2つのシーンを同時に瞬間呈示する手法を用いて,両視野によるシーンのカテゴリ化の時間的特性について調べた.課題として,自然シーンと人工シーンの識別を用いた.提示時間は50msと100msの二種類とした.実験参加者はシーンの提示後に,それぞれの視野に提示されたシーンのカテゴリ名を回答した.実験の結果,周辺視については提示時間が50msと短くても良好な正答率を示したが,中心視では呈示時間が50msであるときは正答率が著しく低下する傾向が見られた.これより,シーンの呈示開始直は周辺視野に対する処理の優位性が示唆された.