FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
J-009
顔の物理的特徴を用いた顔選好における自己顔の影響
原田晋吾・杉浦彰彦(静岡大)
医療や娯楽などの分野で顔の選好分析は重要である.これまでの研究では,被験者全員に共通する要因の検証が多く,個人差に関する検証は少なかった.本論文では,顔の物理的特徴量を利用し,被験者が共通して選好する特徴,被験者ごとに選好する特徴の検証を行った.共通して選好する特徴量は,評価次元による違いはなく“口”の特徴が選好時に重要であることが示された.被験者ごとに選好する特徴量の検証では,二つの評価次元で自己顔との相関分析を行った.快-不快次元ではpositive顔の選好に“目”が重要であること,negative顔の選好に“鼻”が重要であることが示された.好き-嫌い次元では好きな顔,嫌いな顔のどちらの選好にも自己顔との関連性が認められず,評価次元によって結果が異なる可能性が示唆された.