FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
J-001
特定視覚刺激に対する注意推定のための瞳孔径変動解析
森田悠生・高野博史・中村清実(富山県大)
ALSなどの重度障碍者は自分の意思を他者に伝えることが困難である。そのため、脳波や視線を用いた意思伝達装置が開発されているが、それらの装置の使用には電極の取り付けやキャリブレーションなどの事前準備が必要となる。そこで本研究では、注意に関連があるとされる瞳孔径に着目した。実験では、被験者に4枚の画像をランダムに合計40回呈示し、特定の画像が呈示された回数を計数してもらった。その結果、画像の呈示から1 s~2 s後において、特定の画像が呈示されている時の瞳孔径は、他の画像が呈示されている時の瞳孔径に比べて有意に散大する傾向が見られ、瞳孔径変動を意思伝達装置の入力として用いることができる可能性が示された。