抄録

◎中山　仁（龍谷大）・桶谷新也（京都府計量検定所）・藤田和弘（龍谷大）

画像の色合い変換の手法として，PCAを用いた色合い変換が提案されている．しかし，従来手法では着物全体を対象とすると，画像の中で望んでいない着物の柄の部分まで色合い変換がなされてしまうという問題点があった．また，筆者らはHSV表色系へ変換した上で，S成分を用いて着物の地の部分を抽出し，それをマスクとしてRGB表色系でPCAを用いた色合い変換を行う方法を提案したが，マスキングの精度に課題があった．そこで、本研究ではS成分に対して判別分析法を用いて二つのクラスに一旦分割し，その後H成分とS成分の2つの特徴量を用いて地のクラスの重心を求め楕円状に切り取ることで地の部分を抽出する方法を提案する．