抄録

◎郡司直之・新垣　仁・島村　潤・小島　明（NTT）

本稿では、近年急速に発展している物体認識において提案されてきた技術と電子地図情報を用いて、異なる時点で撮影された航空写真からの建築物の変化検出を試みる。建築物の生成、消滅は航空写真上では形状の変化として現れると考えられるため、まず、航空写真上で密にSIFT記述子を抽出し、これを異なる時点間で比較することによって変化領域の絞込みを行った。こうして絞り込んだ複数の領域の中には、森林や影のみを含むようなものが存在するため、これらを除外するために、電子地図情報を利用して建築物を対象とする識別器の学習を行った。電子地図情報を利用して自動的に生成した正解データを用いて再現率と精度について評価を行ったところ一定の効果が得られた。