FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
G-004
藤森法を用いたP300の単一試行検出に関する一検討
大場 匡・吉田 嵩・相川直幸(東理大)
P300は刺激の認知や期待,判断に関連した電位の一つである.P300は刺激後約300msに陽性頂点を持つ事象関連電位であり,脳の認知機能障害の評価や心理学分野への応用が期待されている.しかしながら,P300はS/N比の低い電位であるため,従来は加算平均法よりP300の検出を行っていた.よって,この検出手法では瞬時のP300の波形が見られない.その為,単一試行でP300を検出する手法が望まれている.
本論文では,P300を誘発しやすい刺激,しにくい刺激によって発生したEEGの単一試行分類法を提案する.ローパスフィルタによる推定潜時付近を,時間領域でのEEG解析が可能である藤森法を用い,EEGを1,2,3次波の三角形に分解する.その形状からP300を推定する.