FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
E-010
クラウドソーシング翻訳のコスト削減のための翻訳者割り当て手法の提案
江原 遥(NICT)・馬場雪乃(京大)・内山将夫・隅田英一郎(NICT)
近年,Web上の不特定多数に低コストで作業を発注する仕組みであるクラウドソーシングが注目されている.しかし,クラウドソーシング上の翻訳作業では,翻訳者の翻訳能力が担保されない問題がある.このため,現状では,同一原文を複数の翻訳者に発注することで冗長性を確保する必要があり,コストが未だ高い.本稿では,さらなるコスト削減のため,翻訳者の翻訳能力を推定し,各原文に翻訳能力の高い翻訳者を割り当てる手法を提案する.提案手法では項目反応理論を拡張した新規の確率モデルを用い,原文中の知らない単語を翻訳者に報告させることで,語彙能力を通じて翻訳者の翻訳能力を推定する.実験の結果,コストの有意な削減を確認した.