FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
E-001
高調波成分の畳み込みによる多重音解析法の有効性の検証
岩元建悟・安達 季・大田健紘(日本工大)
楽器や音声等の多重音解析に用いる手法として,Specmurt法が提案された.しかし,すべての音の調波構造は共通と仮定するため,時間的に調波構造の変動が大きい音に適用することは困難とされている.そこで,調波構造を一致させる必要のない手法としてSpecmurt法を元にした多重音のピッチ抽出法が提案された.この手法により,共通調波構造を分析対象の音の調波構造と一致させることなく,様々な多重音から基本周波数を抽出することが可能となるが,その有効性に関して十分な検討がなされていなかった.本稿では,多重音のピッチ抽出法について,合成音,実際の楽器音,歌声など様々な音を用いて有効性及び適用範囲について明らかにする.