FIT2015第14回情報科学技術フォーラム 開催日:2015年9月15日(火)~17日(木) 会場:愛媛大学城北キャンパス
抄録
B-002
工数予測支援ツールe3の機能拡張と追加評価
古田雄基・楠本真二・肥後芳樹(阪大)
ソフトウェア開発プロジェクトでの開発工数の見積もりは,その見積もりを基に,開発期間などを計画するため,プロジェクト計画作成において非常に重要な作業である.所属研究室では,予測対象プロジェクトに対して複数の工数予測手法を同時に適用し,妥当な工数予測結果を推薦する工数予測ツールe3を開発してきている.一方,e3には,予測手法の追加やユーザインタフェースの改良,より多くの適用評価が求められていた.そこで,本研究では, e3に複数の工数予測手法を追加し,ユーザインターフェースの改良を行った.次に,6つのソフトウェア開発データセットを用いた追加実験を行い,ツールが推薦する予測結果の有用性を再確認した.更に,実用性の評価のため,商用見積もりツールであるKnowledgePLAN との比較実験を行った.比較実験には,ある企業の42プロジェクトデータを用いた.実験の結果,e3の予測精度の方がわずかに劣っていたが,分析を通じてe3の予測精度向上のため方向性が確認できた.