情報処理学会ホームページ
FIT2014 第13回情報科学技術フォーラム 開催日:2014年9月3日(水)~5日(金) 会場:筑波大学筑波キャンパス FIT2014 第13回情報科学技術フォーラム HOME 一般社団法人電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 一般社団法人電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーショングループ 一般社団法人情報処理学会 筑波大学
イベント企画
コミュニティによるものづくりとサイバーワールド
9月5日(金) 10:00-12:00
第3イベント会場(3A棟4F 3A403)
【セッション概要】 ものを作る人、使う人が一体となってオープンなコミュニティを形成しそれぞれの持つ知識や技術を連携させることによって新たなサービスや製品を生み出すものづくりが活発化してきています。本企画では、コミュニティを形成し、ものづくり支えているサイバーワールドに焦点をあてる。実際にコミュニティの活動内容やその周辺のビジネス、関連する技術・研究に関して講演・議論を行う。
司会:岡田 忠(茨城大学 大学院理工学研究科 情報・システム科学専攻 博士後期課程 米倉研究室)
【略歴】 1971年、茨城県鹿嶋市生まれ。2012年茨城大学大学院 理工学研究科 情報・システム科学専攻 博士後期課程。情報保全、危機管理、パケット解析、Linuxを用いたシステムに関する評価、検証、システム構築。LinuxPCに関する評価、検証、システム構築及び推進、プロジェクトマネージメントなど従事。委員として、2006年から日本OSS推進フォーラム デスクトップ部会 メンバー。国際情報化協力センター(CICC)アジアOSS普及推進小委員会委員。電子情報通信学会第二種研究会サイバーワールド研究会専門委員。
分野、資格:OSS、情報セキュリティ、IT農業、教育IT、スポーツIT等。クライシスマネージャ(安全保障危機管理士)、第二種電気工事士など
研究会・勉強会:デジタルフォレンジック研究会、社会情報学勉強会 SocioInfo及びセキュリティ安全保障勉強会SecInfo主宰。
所属学会、電子情報通信学会、情報処理学会、日本国際情報学会、安全保障・危機管理学会、IT農業プロジェクト
10:00-11:00 講演-1 ニコニコ学会βにみる共創プラットフォームの形成
江渡 浩一郎(独立行政法人産業技術総合研究所 知能システム研究部門 主任研究員)
【概要】 ニコニコ学会βは「ユーザー参加型研究」の世界の実現を目標とした学術団体であり、プロの研究者と共に、研究を本業としない「野生の研究者」が参加している。2011年12月に第1回ニコニコ学会βシンポジウムを開催し、2014年4月まで計6回、年2回のペースで開催している。シンポジウムはニコニコ生放送で生中継され、毎回5~10万程度の視聴者を集めている。詳細は、拙著『進化するアカデミア』にまとめている。現在、ファブラボやMaker Faireといったユーザー主体のイノベーション、すなわち「ユーザーイノベーション」が提唱されているが、ユーザー参加型研究はその一例である。この世界は日々進歩が続けられており、わくわくするような興奮を覚えている。このような一般市民の参加による共創を支える土台を「共創プラットフォーム」と呼び、研究している。このような市民参加型の新しい産業基盤・研究環境の可能性について紹介する。  【講演資料はこちら】
【略歴】 独立行政法人産業技術総合研究所主任研究員/ニコニコ学会β実行委員長/メディアアーティスト。東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。博士(情報理工学)。ニコニコ学会βは、グッドデザイン賞ベスト100、アルス・エレクトロニカ賞を受賞するなど高い評価を受ける。産総研では「利用者参画によるサービスの構築・運用」をテーマに研究を続ける。主な著書に『パターン、Wiki、XP』、『進化するアカデミア』。
11:00-12:00 講演-2 「ウェブを、確かなものに。」〜 セキュリティとオープンコラボレーション
岡田 良太郎(株式会社アスタリスク・リサーチ Hardening Project ファシリテータ)
【概要】 大災害後のインターネットにおける数々の対応に関する実態・教訓から、IT社会におけるウェブサイトのあり方は大きく変化しており、同時にインターネットを活用する経済基盤を維持するためのリスクもコストも大きくなっている。この状況を見据えつつ、インターネット社会の安全性を高めるためには、共通目的のある人々から成る技術面でのオープン・コラボレーションが不可欠である。OWASPの各種プロジェクトの取り組みによる各種ツールやガイドラインなどを紹介し、コミュニティの可能性について考察する。
【略歴】 兵庫県神戸市出身。2004年 Web Application Security Forumの設立、理事就任。2006年より8年間、情報処理推進機構(IPA)研究員として8年の経験を持ち、地方自治体のIT調達戦略調査、ITによる災害対応などを担当した。2006年に設立した株式会社アスタリスク・リサーチにてセキュリティガバナンスの事業を推進。2011年より国際的なセキュリティ推進組織OWASPのJapan 代表を務める。IPA国際標準推進センター・マーケット分析WG主査、ビジネス・ブレークスルー大学大学院客員研究員。公認情報システム監査人(CISA)、MBA(BBT、2009)。